メタボリックシンドローム

01. メタボリックシンドロームとは
肥満とは、体内に脂肪が過剰に蓄積した状態を指します。一方、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は、単に太っているだけでなく、お腹の周りの「内臓脂肪」の蓄積に加えて、血圧・血糖・脂質の数値に異常が重なり、心臓病や脳卒中などの血管疾患のリスクが高まっている状態を指します。
日本人の死因の多くを占める生活習慣病は、このメタボリックシンドロームが発端となることが少なくありません。自覚症状がほとんどないまま進行するため、「沈黙の殺人者(サイレントキラー)」とも呼ばれますが、早期に気づき、生活習慣を整えることで、将来の大きな病気を未然に防ぐことが可能です。
02. 主な症状
肥満やメタボリックシンドロームは、それ自体では強い痛みや苦しみを感じることが少ないのが特徴です。しかし、放置すると身体の各所に徐々に負担がかかり始めます。
- 外見や体感の変化
ウエスト周囲径の増加(お腹が出てくる)、以前より疲れやすくなった、少しの階段で息切れがするといった変化が現れます。 - 睡眠や関節のトラブル
いびきがひどくなる、睡眠時無呼吸症候群による日中の強い眠気、あるいは体重を支える膝や腰の痛みが生じやすくなります。 - 合併症のサイン
高血圧による頭重感や、高血糖による喉の渇き、頻尿などが現れることもありますが、多くの場合、健康診断での数値の異常で初めて気づくことになります。
03. 考えられる原因
肥満やメタボリックシンドロームを引き起こす背景には、長年の生活習慣の積み重ねが大きく関わっています。
- 過剰なエネルギー摂取
脂っこい食事や甘いもの、アルコールの摂りすぎに加え、夜遅い時間の食事が習慣化している。 - 慢性的な運動不足
デスクワーク中心の生活や、移動に車を多用することで、摂取したエネルギーが消費しきれず脂肪として蓄積される。 - ストレスと睡眠不足
強いストレスは食欲を増進させるホルモンを増やし、睡眠不足は代謝機能を低下させ、太りやすい体質を助長します。 - 加齢による基礎代謝の低下
若い頃と同じ食事量を続けていても、年齢とともにエネルギーを消費する力が衰えるため、内臓脂肪がつきやすくなります。
04. 治療方法

肥満・メタボリックシンドロームの治療の基本は、薬に頼り切るのではなく、根本的な原因である生活習慣を見直す「行動変容」にあります。
- 食事療法の見直し
極端な制限ではなく、バランスの良い食事を心がけます。よく噛んで食べる、野菜から先に食べる(ベジタブルファースト)、腹八分目を意識するなどの工夫が、血糖値の急上昇を抑え、脂肪蓄積を防ぎます。 - 継続的な運動習慣
ウォーキングや水泳などの有酸素運動を、まずは1日30分、週3回程度を目指して行います。筋肉量を維持することで基礎代謝が上がり、リバウンドしにくい体を作ります。 - 医学的アプローチ
高血圧や高血糖が改善されない場合は、合併症を防ぐために血圧を下げる薬や血糖をコントロールする薬が処方されることがあります。また、重度の肥満の場合は、医師の指導のもとで高度な治療が検討されることもあります。
3%〜5%の減量から始めてみましょう
「以前の体重に戻さなきゃ」と大きな目標を立てると、挫折しやすくなります。最新の研究では、今の体重からわずか3%〜5%減らすだけでも、血圧や血糖値などのデータが劇的に改善することが分かっています。まずは「今の自分にできる小さな習慣」を一つだけ決めて、それを継続することから始めてみませんか?自分を責めず、前向きに取り組むことが成功の鍵です。
監修医師
監修医師
池袋院院長
結城 直哉
順天堂大学医学部卒業後、総合病院で勤務。2024年にREVO CLINIC 池袋院院長に就任。内科と美容医療を組み合わせ、忙しい現代人が気軽に相談できる新しい医療の形を目指しREVO CLINICを展開
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