HIV・エイズ
01. HIV・エイズとは
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、私たちの体の中で免疫の要となる細胞を壊し、体の抵抗力を徐々に低下させるウイルスです。このウイルスに感染した状態を「HIV感染症」と呼び、さらに進行して特定の疾患(日和見感染症や悪性腫瘍など)を発症した状態を「エイズ(後天性免疫不全症候群)」と呼びます。
かつては「不治の病」というイメージが強かったエイズですが、現在は医療の飛躍的な進歩により、適切な治療を続ければウイルスの増殖を抑え、感染前と変わらない生活を送ることが可能になっています。まずは正しく理解し、早期発見・早期治療につなげることが、健康な未来を守るための第一歩となります。

02. 主な症状
HIV感染症は、感染してからの経過時間によって症状が変化するのが特徴です。
- 急性期
感染から2〜4週間ほど経過した頃に、発熱、のどの痛み、だるさ、筋肉痛、発疹、リンパ節の腫れなど、風邪やインフルエンザに似た症状が出ることがあります。これらは免疫反応の一部であり、数日から数週間で自然に消えてしまいます。 - 無症候期
自覚症状が全くない期間が数年から10年ほど続きます。しかし、体内ではウイルスが活発に増殖を続けており、免疫力は少しずつ削られていきます。 - エイズ発症期
免疫が著しく低下し、健康な人なら感染しないような弱い病原体による「日和見感染症」や、カポジ肉腫などの悪性腫瘍、神経障害などが現れるようになります。
症状がない期間が長いため、自分では気づかないうちに進行してしまう可能性があるのがこの病気の注意点です。
03. 考えられる原因
HIVの感染経路は非常に限られており、主に以下の3つの原因が挙げられます。
- 性的接触
感染者の精液、膣分泌液、血液が、粘膜(性器、肛門、口腔など)に直接触れることで感染します。これが最も多い感染経路です。 - 血液を介した感染
薬物使用時の注射器の使い回しや、稀ではありますが医療現場での針刺し事故などが原因となります。 - 母子感染
母親が感染している場合、妊娠中、出産時、あるいは母乳を通じて赤ちゃんに感染することがあります。
※握手や抱擁、食器の共有、トイレやプールの使用といった日常生活の中で感染することはありません。
04. 治療方法

現在のHIV治療は、体内からウイルスを完全に排除することは難しいものの、ウイルスの増殖を極限まで抑えることが可能です。なお、当クリニックでは検査のみ実施します。治療に関しては、他の医療機関をご紹介します。
- 抗HIV療法(ART)
数種類の抗ウイルス薬を組み合わせて毎日服用します。現在は薬の改良が進み、1日1回1錠の服用で済むケースも増えています。治療を継続することで、血液中のウイルス量を測定できないレベル(検出限界未満)にまで抑え込むことができます。 - U=U(検出限界未満=感染しない)
治療によってウイルス量が十分に抑えられている状態が6ヶ月以上続いていれば、性的接触によってパートナーにウイルスを移すリスクは「ゼロ」であることが科学的に証明されています。 - 定期的な経過観察
血液検査を通じて免疫の状態や副作用の有無を確認しながら、長期的な健康維持を目指します。
「早めの検査」が、あなたと大切な人を守ります
HIV・エイズは、早期に発見して治療を開始すれば、寿命を全うすることも、大切な人とパートナーシップを築くことも可能です。もし不安なことがあれば、保健所(匿名・無料)や医療機関で検査を受ける勇気を持ってください。「知ること」は決して怖いことではなく、自分らしい人生を続けていくためのポジティブなアクションです。一人で悩まず、専門の相談窓口も活用してくださいね。
監修医師
監修医師
池袋院院長
結城 直哉
順天堂大学医学部卒業後、総合病院で勤務。2024年にREVO CLINIC 池袋院院長に就任。内科と美容医療を組み合わせ、忙しい現代人が気軽に相談できる新しい医療の形を目指しREVO CLINICを展開
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