クラミジア

01. クラミジアとは
クラミジア(クラミジア・トラコマチス感染症)は、日本で最も報告数が多い性感染症(STI)の一つです。主に性行為を介して粘膜から感染しますが、最大の共通点は「自覚症状が出にくい」という点にあります。特に女性の場合は約8割、男性でも約5割が無症状のまま経過すると言われており、気づかないうちにパートナーへ広げてしまったり、自分自身の病状が進行してしまったりすることが少なくありません。
放置すると将来の不妊の原因や、腹膜炎などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。「もしかして」という不安がある場合は、早めに検査を受けることが自分自身と大切な人を守る第一歩となります。
02. 主な症状
クラミジアは感染部位によって症状が異なりますが、前述の通り自覚症状が乏しいケースが非常に多いのが特徴です。
- 男性の症状
尿道の違和感や軽い痛み、かゆみが生じることがあります。また、尿道から透明または白っぽく濁った分泌物(膿)が出たり、精巣上体炎を起こして腫れや痛みが出たりすることもあります。 - 女性の症状
おりものの量が増える、不正出血、性交痛、下腹部の軽い痛みなどが挙げられます。しかし、症状が非常に軽微であるため、単なる体調不良や生理不順と勘違いしてしまうことが多々あります。 - 咽頭(のど)の症状
オーラルセックスにより喉に感染することもあります。この場合、喉の痛みや腫れ、発熱が出ることもありますが、ほとんどが無症状です。
放置して炎症が広がると、男性は不妊症のリスクが高まり、女性は子宮外妊娠や不妊症、骨盤内感染症などを引き起こす恐れがあります。
03. 考えられる原因
クラミジアの主な原因は、クラミジア・トラコマチスという細菌への感染です。具体的には以下のような経路が挙げられます。
- 性行為による粘膜接触
膣性交だけでなく、アナルセックスやオーラルセックスを含む、粘膜同士の接触が主な感染経路です。 - 無症状者からの感染
感染していても症状が出ない人が多いため、本人も気づかないままパートナーに感染させてしまうケースが非常に多く見られます。 - 母子感染
母親がクラミジアに感染している場合、出産時に産道で赤ちゃんに感染し、新生児結膜炎や肺炎を引き起こすことがあります。
04. 治療方法

クラミジアは細菌による感染症であるため、適切な抗菌薬(抗生物質)を服用することで比較的スムーズに治療が可能です。
- 薬物療法
主にマクロライド系、ニューキノロン系、テトラサイクリン系といった種類の抗菌薬が処方されます。1回のみの服用で済むタイプや、数日間継続して服用するタイプなど、医師の判断により適切な薬が選択されます。 - パートナーとの同時治療
性感染症において最も重要なのが、パートナーと一緒に検査・治療を受けることです。自分だけが治っても、パートナーが感染したままだと再び感染してしまう「ピンポン感染」を繰り返すことになります。 - 再検査による完治確認
薬の服用が終わっても、すぐに菌が消えるわけではありません。数週間後に再度検査を行い、完全に菌がいなくなったことを確認するまでが治療のプロセスです。
完治するまで油断せず、パートナーを思いやる行動を
薬を飲み始めるとすぐに症状が消えることがありますが、自己判断で服用を中止するのは厳禁です。体内に残った菌が耐性を持ってしまい、治りにくくなるリスクがあるからです。また、治療中(再検査で陰性が確認されるまで)は性交渉を控える必要があります。クラミジアは決して恥ずかしい病気ではなく、誰にでも起こりうるものです。自分一人で悩まず、まずは医療機関に相談して、正しいケアを始めましょう。
監修医師
監修医師
池袋院院長
結城 直哉
順天堂大学医学部卒業後、総合病院で勤務。2024年にREVO CLINIC 池袋院院長に就任。内科と美容医療を組み合わせ、忙しい現代人が気軽に相談できる新しい医療の形を目指しREVO CLINICを展開
「まずは相談だけしたい」「すぐに受診したい」など、
どんな方でもご予約いただけます。どうぞお気軽にご予約ください。